木村政雄のコラ!!ム

月のコラ!!ム

2018.2.1

2月のコラ!!ム

 デジタル時代を反映してか、やれ4Kだ、8Kだ、と高精細画像がもてはやされていますが、人間の心理はもう少しアナログなものではないでしょうか。一人で、薄暗いバーのカウンターで飲んでいる女性に、つい声を掛けてしまうのは、酔いが回ったということより、その女性が美人に見えるからでしょう。

 もっとも、西洋には「女性とリネンは蝋燭の灯りで選ぶな」と言う諺があるそうですが、女性を亜麻布と一緒にしてはいけません。わが国には「夜目・遠目・笠の内」といういい言葉があるのです。見えにくければ見えにくいほど、かえってイマジネーションが働いて、それを美しいと思える心情が働くようになるというのです。だからこそ、あえて精細度を落とした、温もりのある映像の、ソフト・フォーカス・カメラが支持をされるのです。

 流される情報に、ただ乗り遅れまいと頑張るのではなく、一度ゆっくりと息を吐き、リラックスした体で「ん?」と思い直すことも、また大切なのではないかと思うのですが。

月のコラ!!ム

2018.1.1

1月のコラ!!ム

 脳科学によると、男性と女性では対話方式が異なり、女性は共感のために対話を紡ぎ、事の経過について時系列をなぞるように話し、気持ちに共感してもらうことで、真実を見つけ出す脳で、男性は問題解決のために対話を紡ぎ、相手の話の中から何が問題かを切り出して、いち早く解決を図ろうとするのだそうです。そういえば、私にも思い当たる節があって、妻が外で理不尽な目に合い、その出来事を再現するかのように、「あの人がああ言って、私がこう言って、そしたらこうなって・・・」言うのを遮って、「で、それがどうしたの?」と聞くと、「あなたは人の話を聞いていない」「何もわかってない」と、途端に機嫌が悪くなるのです。こちらは経緯を聞いて問題の解決を図ろうとしただけなのにと解せないままに、気まずい思いを抱えて時が経つのを待つしかないと諦めていたのですが、これで理由がわかりました。遮らないで、我慢して最後まで、「うん!うん!」と聞いていれば、それでいいのです。かの俳人・松尾芭蕉も「物言えば 唇寒し 秋の風」と詠んでいます。ただ、この句が収められた「座右の銘」の前文には、「人の短をいふ事なかれ、己が長をとく事なかれ」と書かれてはいるんですけどね。