木村政雄のコラ!!ム

月のコラ!!ム

2018.8.1

8月のコラ!!ム 「言葉の定義が違うだろ!」

 最近、ドラマの「三匹のおっさん」や、サッカーの「おっさんジャパン」で使われる「おっさん」という言葉を調べてみると、「オジサンがなまった言葉。ホモサピエンスの雄。主に30~40年ほど生息している個体のくだけた呼び方」と出てきて「何じゃ?これは」と驚きました。こちらは、「おじさん」や「おっちゃん」とのニュアンスの違いを知りたかっただけなのに、まさか、「ホモサピエンス」や「個体」などという無機質な言葉が出て来るとは思わなかったからです。そんな解答に愕然としつつ、もはや、その時期を過ぎたわが身に該当する「爺」を調べる気にもなりませんでした。きっと、「ホモサピエンスの元雄」「主に70~80年ほど生息して賞味期限の切れた個体」と出てくるのでしょうね。

月のコラ!!ム

2018.7.1

7月のコラ!!ム

 ロシアで開かれているサッカー・ワールドカップで、日本が、辛うじてイエローカード2枚の差で、2大会ぶりに決勝ラウンドに歩を進めることになりました。テレビ中継は、深夜にもかかわらず、3試合ともに高視聴率を記録して、サッカーファンがこんなにいたのかと思うほどのフィーバーを、全国に巻き起こしています。ただ一方で、気になったのは選手や監督に対する毀誉褒貶ぶりです。コロンビア戦でシュートを決めた大迫選手を「ハンパない!」と持ち上げたかと思うと、セネガル戦では、シュートを防げなかった川島選手を貶し、ポルトガル戦では後半の14分に先制され、終盤アディショナルタイムを加え残り11分となった時点で、西野監督が長谷部を投入し、それ以上の失点を防ぐべく守りに徹したことを批判されています。元韓国代表選手のアン・ジョンファン氏が彼の国の放送で、「私たちは美しく散ったが、日本は醜く16強に進んだ」などと批判するのは、「出場国の中でファウル数63と最多の国が、32と最少の日本を批判するなんてよく言うよ!」と無視すれば済むのですが、国内でも、昨日まで「西野マジック」と持ち上げていたにもかかわらず、「フェアプレーを旨とするスポーツマンシップに悖る」という批判があると聞きます。16強に残ることが与えられたミッションなら、西野さんはその使命を果たすために、この戦術をクールにチョイスしただけのことなのです。したり顔で批判などせず、世界ランク61位の日本が、アジア勢として、唯一16強に入ったことをもっと称賛してもいいような気がするのですが。

月のコラ!!ム

2018.6.1

6月のコラ!!ム

 「ご飯論法」という言葉があるそうです。「朝ご飯食べなかったの?」と聞かれた時に、(パンを食べたことを隠して)「ご飯は食べなかった」と答え、さらに「何も食べなかったの?」と尋ねられると、「どこまでを食事の範囲に入れるかは、必ずしも明確ではありませんので‥」と答えるように、論点をすり替え、はぐらかし、個別の事案に答えず、回答を拒否して追及を逃れようとする話し方のことを言うのだそうです。国会質疑では野党の追及をかわすために、近頃盛んに用いられている手法ですが、浮気をした亭主が、奥さんの追及をかわすために使ったとしても有効か否かは保証の限りではありません。かえって火に油を注ぐに終わるのではないでしょうかね。

月のコラ!!ム

2018.5.1

5月のコラ!!ム

 近頃テレビを見ていて、若いタレントがやたら「芸人」を自称しているのに辟易して、「おいおい芸もないのに、芸人ってか?」とツッコんでいましたが、ようやくその謎が解けました。彼らの言う「芸」というのは、香草の名を表す漢字で、藝術や技藝の才能が優れているものは、「藝」と書くそうなのです。してみれば「俺たち芸人は」と称している「もどき君」たちは、満更間違っているわけではなくて、(香りがいいかどうかは別として)「俺達、どこにでも生えている草のような存在は」と、寧ろへりくだった物言いをしてのことなのかもしれませんね。いや、言葉って本当に難しいものですな。

月のコラ!!ム

2018.3.30

4月のコラ!!ム

 4月になると、可愛い新入生たちの姿をそこかしこで見受けます。今年小学校へ入学するのは、2011年4月2日〜2012年4月1日に生まれた6歳児だそうですが、なんで2011年4月1日〜2012年3月31日じゃないのでしょう。「年齢計算に関する法律」や「民法143条」に人が歳をとるのは誕生日の前日と記載されているからだといいます。もしこれが本当なら、誕生日の前の日にケーキを食べなきゃいけなくなってしまいます。もっとも、あと2ヶ月で72歳を迎えるわが身にとっては縁のない話ではありますがね。

月のコラ!!ム

2018.2.28

3月のコラ!!ム

 「がたぴしする」を漢字では、「我他彼此」と書くそうです。「我」と「他」、「彼」と「此」が対立して、いさかいが絶えないという意味で、ここから、不調和を表す「ガタピシする」、「ガタガタする」「ガタが来る」という言葉が生まれたそうです。そんな時には、かのカーリング娘たちのように、まずは一旦、「そだねー」と相手に合わせて、そのあとで柔らかく、「だけど、こういうことも言えるかもしれないよ」と提案すると、事はスムーズに運ぶかもしれません。「えっ?それって我が家で身に付けた経験則ですかって?」、「もちろんです、これで何度も痛い目に遭ってますからね。」これが「YES!BUT話法」、くれぐれも、先に否定から入る「BUT MAN」になってはいけませんよ。

月のコラ!!ム

2018.2.1

2月のコラ!!ム

 デジタル時代を反映してか、やれ4Kだ、8Kだ、と高精細画像がもてはやされていますが、人間の心理はもう少しアナログなものではないでしょうか。一人で、薄暗いバーのカウンターで飲んでいる女性に、つい声を掛けてしまうのは、酔いが回ったということより、その女性が美人に見えるからでしょう。

 もっとも、西洋には「女性とリネンは蝋燭の灯りで選ぶな」と言う諺があるそうですが、女性を亜麻布と一緒にしてはいけません。わが国には「夜目・遠目・笠の内」といういい言葉があるのです。見えにくければ見えにくいほど、かえってイマジネーションが働いて、それを美しいと思える心情が働くようになるというのです。だからこそ、あえて精細度を落とした、温もりのある映像の、ソフト・フォーカス・カメラが支持をされるのです。

 流される情報に、ただ乗り遅れまいと頑張るのではなく、一度ゆっくりと息を吐き、リラックスした体で「ん?」と思い直すことも、また大切なのではないかと思うのですが。

月のコラ!!ム

2018.1.1

1月のコラ!!ム

 脳科学によると、男性と女性では対話方式が異なり、女性は共感のために対話を紡ぎ、事の経過について時系列をなぞるように話し、気持ちに共感してもらうことで、真実を見つけ出す脳で、男性は問題解決のために対話を紡ぎ、相手の話の中から何が問題かを切り出して、いち早く解決を図ろうとするのだそうです。そういえば、私にも思い当たる節があって、妻が外で理不尽な目に合い、その出来事を再現するかのように、「あの人がああ言って、私がこう言って、そしたらこうなって・・・」言うのを遮って、「で、それがどうしたの?」と聞くと、「あなたは人の話を聞いていない」「何もわかってない」と、途端に機嫌が悪くなるのです。こちらは経緯を聞いて問題の解決を図ろうとしただけなのにと解せないままに、気まずい思いを抱えて時が経つのを待つしかないと諦めていたのですが、これで理由がわかりました。遮らないで、我慢して最後まで、「うん!うん!」と聞いていれば、それでいいのです。かの俳人・松尾芭蕉も「物言えば 唇寒し 秋の風」と詠んでいます。ただ、この句が収められた「座右の銘」の前文には、「人の短をいふ事なかれ、己が長をとく事なかれ」と書かれてはいるんですけどね。